上流工程からのデザイン
より経営の上流工程からデザインを取り入れる必要があります。単体のデザイン成果物、例えばロゴマーク一つを取り替えただけでは経営に大きな影響はないでしょう。また、流行りのデザインを真似しただけでは継続的な効果は得られません。
デザインを戦略的に活用するためにはデザインと経営の双方を理解していなければなりません。理論的には正しいが具現化はできない計画やぱっと見は整っているが実用性や合理性に欠けるコンテンツでは意味がありません。
目的の不一致
発注者と受注者では目的が異なっています。発注者である企業にとってデザインは手段であり、期待するのはデザインによる効果でしょう。一方、受注者であるデザイナにとってはデザイン行為そのものが実績であり、売上に直結しています。デザイナとしてはできるだけ受注額が高いほうが儲かりますが、それは企業にとっては出費です。
コミュニケーションやスキルだけの問題ではなく、この根本的な目的の違いが成果が上がらない一つの原因です。費用対効果に合うものか見極めが必要となります。システム導入についても同様のことがいえます。
目線の違い
さらに目線の違いも誤解や失敗の要因となっています。 デザイナーの多くはクリエイター目線であり、経営やマーケティングの専門家ではありません。とりわけ外注先のデザイナーが顧客である企業の経営状態・社風・強みなどを正確に把握することは困難です。