コンサルに対する不信感
「会社の事情や現場の実態を外部の人がわかるはずがない。自分達のビジネスについて一番詳しいのは張本人なのだから、自分達だけで判断するべきではないか?」
当時の私はそのように考えていました。確かに直感や勘に頼るのであれば、外部の意見は不要です。ではベテランの判断が経営的にみて正解なのでしょうか。
思考の癖
人が何かを考える際には無意識に自分の知識や過去の経験を参照しています。 自身の専門分野や興味のある内容に思考が偏っているのです。 例えば、エンジニアならばエンジニアリングを高く評価し、プログラムや構造設計による解決を真っ先に考える傾向にあります。 デザインをまったく知らなければ、デザインが必要な場面に遭遇しても話題にすらされません。
このことは誰にでもあてはまります。 私も例外ではありません。世界中にあるすべての知識や経験を網羅することは不可能であるため、誰でも少なからず思考の偏りが生じています。
灯台下暗し
社歴が長い人ほど、自社の慣習や常識を客観視することが難しくなり、自社の特徴や強みや弱みも当たり前の日常として意識されなくなっています。コンサルタントは第三者視点で強みを明らかにし、また、強みを伸ばすことに注力します。